フィリピン 2020/05/13(水) 外出制限、16日から一部緩和 感染状 況に応じて経済再開へ

フィリピン
2020/05/13(水)

外出制限、16日から一部緩和 感染状況に応じて経済再開へ

フィリピン政府は12日、15日までマニラ首都圏などで実施している外出・移動制限措置について、16日から一部緩和すると発表した。約2カ月前に開始した制限措置により、新型コロナウイルスの感染抑制に効果が出ていると判断した。制限措置自体は31日まで継続するものの、感染リスクに応じて段階的に規制を緩和し、経済活動を再開させて出口戦略を進めていく。

ドゥテルテ大統領は外出・移動制限について、16日からの一部緩和を決断した(大統領府提供)
ドゥテルテ大統領は外出・移動制限について、16日からの一部緩和を決断した(大統領府提供)

16日以降に厳格な外出・移動制限措置を継続するのは、感染リスクが高い首都圏、近隣のラグナ州、中部セブ市で、対象地域を従来よりも大幅に縮小する。感染者の増加ペースの減速と経済的な影響を踏まえ、これらの地域でも外出などの余地を広げる。

具体的には、これまで外出は生活必需品の購入などに限定していたが、一定の地域内に限って容認する。仕事の外出も一定の範囲内で認める。停止していた公共交通機関は、社会的距離を確保した上で運行本数を減らすなどして再開する見通し。ただ学校は引き続き休校とする。

企業活動は、生産・加工を手掛ける一部業種で通常の50%までの人員に抑えれば工場の操業を認める。活動できる業種も従来の食品や電力、輸出加工型などから広げる。ロケ大統領報道官は12日の会見で「活動を認める業種の詳細については数日以内に公表する」と話した。

感染リスクが中程度の地域では、政府機関や企業に通常の75%の人員まで工場の操業を認めるなど一段と制限を緩和する。ルソン島の大半と中部ビサヤ地域、ミンダナオ島東部が対象となり、外資企業の工場が多いルソン島の南部タガログA(カラバルソン)も含まれる。

ただ自動車工場が集積するラグナ州では、例外的に制限措置が維持される。このほか、感染リスクが低い地域では制限措置を解除する。

政府は新型コロナの感染拡大を防ぐため、3月17日からルソン島全域で外出・移動制限措置を実施している。今月初めからは厳格な制限措置の対象地域を首都圏や周辺の州などに縮小し、その他の地域では制限を緩和。制限措置の期限を15日に設定していた。

約2カ月にわたる外出・移動制限措置の効果で、累計感染者数が倍増する日数は一時の1~2日から6日程度に改善している。ただ首都圏では自治体によって新規感染者数に大きなばらつきがあり、感染拡大が収束したとはいえない。

国内の新型コロナの感染者数は12日午後4時時点で累計1万1,350人だった。新規感染者は264人で、首都圏が6割強を占めた。

ドゥテルテ大統領は、12日のテレビ演説で「感染の波が再び起これば対応できなくなる」と危機感を示した。その上で「外出時にはマスクを着用し、社会的距離を保ってほしい」と国民に呼び掛けた。

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